発達に遅れや偏りのある子どもと、その家族を応援します‼

理事長より

「津久井やまゆり園」の事件に想う

「津久井やまゆり園」の事件に想う

平成28年7月26日未明、相模原市にある「津久井やまゆり園」で、理不尽にも多くの障がいのある方々が命を落とす事件が発生し、日本中を震撼させました。私たちにとっても、親の会と同じ立場の方々のご家族の死というとても身近なところにある事件で、その悲惨さ、痛ましさ、無念さに胸がつぶれる思いです。

お亡くなりになられた方々のご冥福を心より、心よりお祈り申し上げます。ご家族の皆さまには、心をこめて慈しみ育ててこられたお子さま、大切なご兄弟ご姉妹の突然のご不幸に、衷心よりお見舞い申し上げます。また、怪我をされた方々、心に深く傷を負われた方々の一日も早いご回復をお祈り申し上げております。

この日早朝、TVに流れるニュース速報のテロップに、自分の目を疑いました。一体全体こんなことがあっていいのだろうか、と…。いや、この報道は間違いではないだろうか、と…。
しかしそれは確かな現実として連日報道され、耳を覆いたくなるような被害の状況と加害者のこれまでの言動に、強い憤りと大きな不安を抱える日々となりました。

「障がい者は生きていく価値がない」「障がい者がいなくなれば、家族は幸せになる」などと、いったいどうしてそんな考えを持つに至ったのでしょうか?しかも障がいのある方々の施設に勤務していた職員が…。そのことが事件の大きさに加えて、当事者の皆さんや私たち家族はもちろんのこと、日々支援に力を注いで下さっている施設職員の方々にも、大きな衝撃でした。

私たちの子どもたちは、たとえ障がいがあっても、親にとっては大切なただ一人の我が子であり、光であり、何にも代え難い宝物です。障がいのいかなるかに関わらず、彼らは毎日を一生懸命に生き、精一杯輝こうとしています。誰にもそれを止める権利も、踏みにじる権利もあろうはずはないのです。彼らの生命の尊厳を否定することなど、断じてあってはならないのです。
 
私たちは、これまで積み重ねてきた計り知れない努力と我が子を慈しむその心を忘れることなく、これまでと変わらずに彼らを愛し、変わらずに彼らを育んでいきましょう。そして「あなたは私のかけがえのない子どもなのよ」と伝えていきましょう。彼らの歩む日々を、確かな光で包んであげましょう。

このような悲惨で卑劣な事件は、二度とあってはなりません。この事件を模倣したり、加害者の屈折した心理に同調したり、感化されたりすることなど決してあってはなりません。そして、障がいのある方々に対して偏見を持ったり、差別したりすることもまた理不尽以外の何ものでもありません。
一人一人の命の重さ、大切さ、彼らの生きる権利を思いやって下さい。

最後に、日々障がいのある方々の支援に当たっていらっしゃる皆さま、皆さまが心から彼らを想い、温かく接し、彼らの支援に全力を注いで下さっていることに、深く感謝しております。どうかこれからも私たちと手を携えて、障がいのある方々の生活の向上に向き合って下さいますよう、よろしくお願いいたします。

平成28年8月5日

NPO法人調布心身障害児・者親の会

理事長   村 上 佳 子

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